これまでの心理学では、自分の欠点を補うことに主眼が置かれていた。いま、弱点ではなく、強みに着目する流れとなっているらしい。
この本は、企業は、社員の強みを生かした組織をつくればよい、個人は、自身の欠点を補うよりも、才能に気づいて、強みに育むべきだと主張している。
才能、知識、技術、強みを区別していて、才能は先天的なもので,自分で変えることはできず、無意識に繰り返される思考・感情・行動パターンであり、強みは、才能、知識、技術があって成り立つものであり、完璧に行う能力であるとしている。つまり、強みとできるものは先天的にきまっているという考えである。
で、強みを34種類に分類していて、WEBテストで自身の才能について診断してくれる。
34種類とは、
アレンジ、運命思考、回復思考、学習欲、活発性、共感性、競争性、規律性、原点思考、公平性、個別化、コミュニケーション、最上思考、自我、自己確信、社交性、親密性、収集心、指令性、慎重さ、信念、達成欲、着想、調和性、適応性、内省、分析思考、包含、ポジティブ、未来志向、目標志向
である。テストで上位5位を教えてくれる。
いわゆる性格診断テストである。
ちなみに私の5つは、戦略性、競争性、着想、活発性、指向性だった。自分の好みと外れていない。ただ、これらの能力をもっているかは疑問。そういう意味で、才能であって強みにはなっていないものもあると理解すればよいのかもしれない。つまり、才能とは好き嫌いだ。
自分がどういうことで喜びを感じるか、または感じたいのかはわかると思う。
このテストを、毎年受けたら、結果はかわると思う。それは理想や価値観は変わるから。
才能を先天的と強く主張している著者の意図は弱点の克服から目を離してほしいからかもしれない。。。。やっぱよくわからん。
私は弱点も訓練で強みに変えられるし、価値観は変わるものだと思うのでこの本に完全に同意はできなかった。
そもそも弱点というものはなくて、みんな才能しかもっていないという風に言うのであれば、同意したいと思った。
この本のよいところは、
部下がこういう才能(強み)をもっていたら、こういう風に扱った方がよいという実例が書いてあること
自分の才能がわかること
悪いところは
肝心の才能を強みに育てる方法がよくわからないこと。
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